風営法における従業員名簿の違反と罰則
風営法では、従業員の年齢確認や労働環境の管理を目的として、風俗営業者および性風俗関連特殊営業者に対して従業員名簿の作成と管理が義務付けられています。
従業員名簿の管理が不十分な場合、刑事罰や行政処分の対象となる可能性があるため注意が必要です。
本記事では、風営法における従業員名簿の違反と罰則を解説します。
違反となるケース
風営法では、従業員名簿を営業所に備え置き、最終の記載をした日から3年間保管することが義務付けられています。
従業員名簿に関する違反が認められるケースを確認していきましょう。
名簿の記載漏れがある
従業員名簿には、以下の事項を記載することが義務付けられています。
- 氏名
- 住所
- 生年月日
- 採用年月日
- 担当業務の内容
とくに、生年月日の記載は、未成年者の就労防止の観点から重要な項目とされており、記載漏れがあった場合は悪質な違反とみなされるリスクがあります。
従業員を採用した際は、速やかにすべての項目を記載し、変更が生じた場合はその都度更新することが重要です。
虚偽の記載をしている
従業員名簿に虚偽の内容を記載することは、風営法上の違反行為です。
たとえば、実際の年齢を偽って成人として記載したり、実在しない従業員の情報を記載したりする行為です。
虚偽記載は意図的な違反行為とみなされるため、単純な記載漏れと比べて行政処分や刑事罰が重くなる可能性があります。
提示を拒否する
警察官が立ち入り検査を行う際に、従業員名簿の提示を拒否することも違反行為です。
立ち入り検査は風営法に基づく正当な行政行為であり、名簿の提示を拒否することで検査を妨害した場合、刑事罰や行政処分の対象となる可能性があります。
立ち入り検査が行われた際は、従業員名簿をすぐに提示できる体制を整えておくことも重要です。
罰則には刑事罰と行政処分がある
従業員名簿に関する違反が発覚した場合、刑事罰として100万円以下の罰金が科される可能性があります。
また、行政処分としては、原則として20日間の営業停止処分となりますが、違反の悪質性や過去の処分歴に応じて10〜80日間の範囲で決定されます。
もっとも重い処分
以下のような悪質なケースに発展した場合は、営業許可の取り消しが下されます。
- 営業停止命令を無視して営業を続けた
- 3年以内に名簿に関する違反やそのほかの違反を繰り返した
- 18歳未満の年少者を働かせていることを隠すために名義を偽造していた
刑事罰としては、3年以下の拘禁刑または300万円以下の罰金が科される可能性があります。
まとめ
本記事では、風営法における従業員名簿の違反と罰則について解説しました。
違反した場合、もっとも重い処分として営業許可の取り消しが下される可能性もあります。
従業員名簿の管理や警察の立ち入り検査に不安がある場合は、弁護士に相談することをおすすめします。
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