強制わいせつ罪となる痴漢
痴漢とは、被害者の身体を触るなど、性的な嫌がらせをする性犯罪をいいますが、各都道府県の迷惑行為防止条例違反にあたる場合だけでなく、強制わいせつという法律違反にあたる場合もあります。
強制わいせつ罪とは、暴行や脅迫を用いて相手の意思に反して、わいせつな行為をすることをいいます。典型的な例としては、殴る・蹴るなどの暴行を加えたり、危害を加える旨の言動をしたりすることで、相手を反抗できなくしてわいせつな行為をすることが強制わいせつ罪にあたる痴漢行為となります。しかし、上記のような暴行や脅迫が先行し、後からわいせつな行為をする場合でなくとも、わいせつな行為自体が暴行や脅迫にあたるとされる場合であれば、その行為は強制わいせつ罪にあたることになります。
具体的には、被害者の下着の中にまで手を入れた場合や被害者に抱きついた場合、被害者にキスをした場合などで強制わいせつ罪にあたるという判断がなされています。
強制わいせつ罪としての痴漢と迷惑行為防止条例違反としての痴漢との関係性としては、強制わいせつ罪は「暴行又は脅迫を用いて」とあり、暴行や脅迫を用いたか、暴行や脅迫と評価できるほど悪質な態様で痴漢行為をした場合には強制わいせつ罪に、程度として軽い場合には暴行や脅迫を用いることが明文化されていない迷惑防止条例違反になります。
痴漢・わいせつ事件では、示談の成否が大きく結果を左右します。
刑事事件は、罪を犯したことに対しての責任を国が追及していくという刑事的な側面と、被害者が受けた損害の回復を求めて加害者を追及していくという民事的な側面の2つの面を有します。このうち後者の民事的な側面を解決する方法の1つが示談となります。
示談を成立させるメリットとしては、示談の内容として一般的に含まれる被害者が加害者を許し、被害届を取り下げることが、被害者の処罰感情の薄れを意味するため、不起訴などの加害者に有利な処分につながるということが挙げられます。また、示談において加害者側は被害者に対し、被害の賠償、つまり痴漢・わいせつ事件の場合には慰謝料を支払うことが多くの場合に内容とされますが、示談を成立させることで慰謝料請求の訴訟を提起されるなどの事後的な紛争を回避することができることもメリットとして挙げられます。
痴漢・わいせつ事件の加害者となってしまった場合にはできるだけ早く弁護士に相談することが重要です。痴漢・わいせつ事件では無実であると主張するために証拠収集をする場合でもそもそもの証拠が乏しく、より多くの証拠を収集するためには時間が必要となります。また示談交渉を行う際にも、性犯罪であり被害者の処罰感情が強くなかなか応じてもらえないことや、交渉に応じてもらえるとしても代理人弁護士がいる場合に限られてしまうこともあります。前科のつかない不起訴処分を得るためには起訴されるまでに示談を成立させなければならないことからも素早い対応が求められます。
弁護士法人大久保総合法律事務所は、京都市や大津市、草津市を中心に京都府、滋賀県、大阪府、兵庫県の皆様のお悩み解決に尽力しております。痴漢・わいせつ事件だけでなく、傷害・暴行事件や恐喝事件など、刑事事件でお困りの際はぜひ弁護士法人大久保総合法律事務所までご相談ください。
当事務所が提供する基礎知識
Basic Knowledge
-
中学生・高校生などの未成年が万引きで捕まったらど...
突然警察から電話で、未成年のお子さんが万引きで逮捕されたと言われたら、ショックを受け、どうしたらよいのかと悩ん […]
-
強制わいせつの示談金相場はいくら?
強制わいせつとは刑法176条に規定されている犯罪です。13歳以上に対しては暴行や脅迫を用いてわいせつな行為をす […]
-
【弁護士が解説】暴行罪でも警察が動かないケースと...
相手に暴行を加えてしまったとき、怪我をさせていないから問題ないと考えている方もいるでしょう。しかし、怪我をさせ […]
-
窃盗の態様ごとの刑罰の違い
ここでは、窃盗の態様ごとの刑罰の違いについて見ていきましょう。 窃盗罪は刑法235条で次のように規定 […]
-
盗撮事件の示談金相場は?弁護士に相談するメリット...
盗撮事件とは、軽犯罪法や各都道府県の迷惑行為防止条例違反の行為の内、盗撮にあたる行為がなされた事件のことを言い […]
-
迷惑防止条例違反で適用される刑罰
京都府の迷惑防止条例では10条〜14条に罰則の内容が設けられています。一つ一つ確認をしてみましょう。  […]
-
傷害罪で逮捕|初犯の場合どんな処分になる?
衝動的に相手を殴ってしまった、怪我をさせるつもりはなかったが結果的に怪我をさせてしまったという場合、傷害罪が成 […]
-
恐喝罪で逮捕された場合のその後の流れや対処法につ...
〇恐喝罪とは恐喝罪は、人を脅して財物を交付させることを犯罪としており、カツアゲ行為が典型的な恐喝罪にあたる行為 […]
- 京都 刑事事件の相談窓口にお任せください!
- 刑事事件に強い弁護士が丁寧にサポートいたします。
営業時間外・休日も対応可能です。お気軽にご相談ください。
よく検索されるキーワード
Search Keyword
弁護士紹介
Staff
刑事事件の解決は初動の動きが重要です。逮捕後の72時間が勝負です。
緊急性の高い刑事事件において迅速かつ丁寧に対応します。
どうしたいのか?最適な道筋は何なのか?ということについて,依頼者様の意思に基づいて対応します!
見通しの立ちにくい場合であっても、最後まで諦めず対応します。
最後まで希望を捨てないでください!
近畿大学(Kindai Picks)のインタビュー記事はこちら
事務所概要
Office
事務所名 | 弁護士法人大久保総合法律事務所 |
---|---|
代表者 | 大久保 勇輝 (おおくぼ ゆうき) |
所在地 | 〒604-8166 京都市中京区三条通烏丸西入御倉町85-1 KDX烏丸ビル4階 |
TEL/FAX | TEL:050-1751-0504/FAX:075-708-5575 |
営業時間 | 8:00~24:00(事前予約で時間外も対応可能です。) |
定休日 | 土・日・祝日(事前予約で休日も対応可能です。) |
外部リンク | 弁護士法人 大久保総合法律事務所 |
- 京都 刑事事件の相談窓口にお任せください!
- 刑事事件に強い弁護士が丁寧にサポートいたします。
営業時間外・休日も対応可能です。お気軽にご相談ください。