【弁護士が解説】傷害罪で執行猶予を獲得するポイントと注意点
傷害事件を起こしてしまった場合、「執行猶予はつくのか」「実刑になってしまうのではないか」と不安を感じる方は少なくありません。
傷害罪は刑罰も比較的重く、被害者対応の内容や事件後の行動によっては、処分が大きく変わる可能性があります。
今回は、傷害罪で執行猶予を得るために重視されるポイントや、注意しておきたい点を解説いたします。
傷害罪の法定刑と執行猶予について
傷害罪(刑法204条)の法定刑は、15年以下の拘禁刑または50万円以下の罰金とされています。
傷害罪で執行猶予が付く可能性があるのは、言い渡される刑が3年以下の拘禁刑、または罰金刑である場合に限られます。
実務においては、すべての事件が起訴・裁判に至るわけではありません。
犯罪統計などによると、傷害罪は事案の内容にもよりますが、不起訴率は約60%です。
そして起訴された事件のうち、およそ6割は略式起訴で処理され、公開の裁判に至る事件は約4割程度にとどまります。
以上を踏まえると、傷害事件において執行猶予が付くケースは、全体の割合としては低いのが実情です。
傷害罪で執行猶予がつきやすいポイント
傷害罪での執行猶予は、以下の事情が有利に働いた場合に判断されやすくなります。
- 被害者との示談
- 反省の態度
- 再犯防止に向けた取り組み
それぞれ確認していきましょう。
被害者との示談
傷害罪で執行猶予が付きやすいポイントとしては、被害者との示談が挙げられます。
示談により被害者から宥恕を受けたと認められれば、処分は大きく軽減されます。
反省の態度
真摯な反省があれば、量刑判断に影響を与える可能性があります。
行為の重大性を理解し、具体的にどのように再発防止を図るかを示す姿勢が重視されます。
再犯防止に向けた取り組み
事件後の反省や再犯防止に向けた取り組みも欠かせません。
トラブルの背景に、飲酒や人間関係の問題がある場合には、その改善のための治療や環境づくりが重要です。
家族や身近なひとが協力し、今後の生活を支えていく体制が整っていることも、裁判所が執行猶予の可否を判断するうえで重視する点になります。
傷害事件で執行猶予を受けた場合の注意点
傷害事件で執行猶予を受けても、状況によっては取消しがされる可能性があるため注意が必要です。
裁判で執行猶予を得たとしても、その期間中に再び犯罪を行い、拘禁刑以上の刑が確定したときには取消されてしまいます。
この場合、前の刑と新たに確定した刑罰、両方の期間を合算して服役することになります。
まとめ
傷害事件では、同じ有罪でも、事件後の対応によっては執行猶予を獲得し、社会生活を続けられる可能性があります。
被害者との示談や反省の態度、再犯防止への真剣な取り組みは、いずれも裁判所が執行猶予を付けるかどうかの判断で重視する要素です。
一方で、被害者への接触方法を誤ったり、対応が遅れてしまったりすると、かえって不利な状況を招くこともあります。
不安がある場合は、弁護士に相談することをおすすめします。
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