盗撮やのぞきとして犯罪になるのはどんな場合か
盗撮行為やのぞき行為を行った場合、各都道府県が定める迷惑防止条例に違反することがあります。迷惑防止条例に違反しなくとも、「正当な理由がなくて人の住居、浴場、更衣場、便所その他人が通常衣服をつけないでいるような場所をひそかにのぞき見た」場合は軽犯罪法違反(1条23号)となるので注意しましょう。また、盗撮・のぞき目的で他人の住居や敷地等に無断で立ち入りすると、建造物侵入罪や住居侵入罪(刑法130条前段)に問われる可能性があります。
盗撮・のぞき事件で重要となるのが各都道府県の定める迷惑防止条例です。例えば京都府の迷惑防止条例を例に挙げますと、京都府の迷惑防止条例は近年改正し、「京都府迷惑行為等防止条例」と題目を改めたうえで、盗撮行為等の規制範囲を拡大しています(2020年(令和2年)1月18日施行)。具体的には、盗撮行為について次のような規制があります。
■「着衣等で覆われている他人の下着等」を盗撮する場合
「着衣等で覆われている他人の下着等」を以下の場所で盗撮すると罰則の対象となります。
・公共の場所、公共の乗り物 (例)駅、電車、路線バス
・事務所
・教室
・タクシー
・その他不特定又は多数の者が出入りし、又は利用する場所又は乗物
(例)パーティ会場、スクールバス
■「着衣の全部又は一部を着けない状態の人」に対して盗撮する場合
「着衣の全部又は一部を着けない状態の人」に対して、以下の場所で盗撮すると罰則の対象となります。
・住居
・宿泊の用に供する施設の客室
・更衣室
・便所
・浴場
・その他人が通常着衣の全部または一部を着けない状態でいるような場所
■準備行為
盗撮の準備行為として、撮影機器をスカートなどの中に「差し出す行為」に加え、その前段となる盗撮する目的で下着等に撮影機器を「向ける行為」、事前に撮影機器を「設置する行為」も同様に規制対象です。また「着衣の全部又は一部を着けない状態の人」に対する盗撮の準備行為(向ける・設置する行為)も規制対象となります。
盗撮行為を行った者には、「1年以下の懲役又は100万円以下の罰金」、常習の場合は「2年以下の懲役又は100万円以下の罰金」が科されます。また盗撮の準備行為(「向ける行為」や「設置する行為」)でも、「6月以下の懲役又は50万円以下の罰金」、常習の場合は「1年以下の懲役又は100万円以下の罰金」が科されます。
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